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動画のフレームワークを知って企画構成に役立てる!

Kimura.T

フレームワークとは動画の企画構成に役立つ

動画で商品を紹介しよう!と思った時、どんな内容にすれば良いか考え込んでしまう人も多いのではないでしょうか。
動画には時間軸による流れがあり複数のパートの順番や構成を考える必要がある分、紙媒体など静止画的なコンテンツよりも複雑に考えてしまいがちです。

そんな動画の企画に役立つのが、一般的な動画の構成をフレームワークという考え方です。

フレームワークとは、視聴者の興味をひきつけ、理解や共感を深めて行動へとつなげるために欠かせない動画の構成のことです。 なんらかの行動を促しコンバージョンなどを目的とする動画広告では、このフレームワークの構成に沿った展開や訴求が非常に重要となります。

またフレームワークは動画を企画構成するためのルールとしても機能し、制作だけではなく、関係者への意図の説明や認識の共有をする上での共通言語としても機能します。

 

 

動画の企画構成にはフレームワーク「CAMS(キャムズ)がおすすめ

数あるフレームワークでよく使われるものとして「CAMS」(キャムズ)というものがあります。

CAMSとは、

・CATCH(つかみ)

・APPEAL(ベネフィットのアピール)

・MOTIVATE(動機付け)

・SUGGEST(行動提案)

のプロモーション動画に必要な構成を4つに分解し、それらの頭文字をつなげたもの。

動画の構成を組み立てる際の骨組みとして、これらの4パートに打ち出したい商品・サービスの内容を当てはめながら動画全体を構成していきます。

 

 

CAMSの特徴

最後のSUGGESTパートで動画の視聴者に対して具体的な行動を促すことに重点を置いたサービス申込・集客・ECサイトでの購入といった「行動をすすめたい時に幅広く利用できるフレームワーク」で動画広告に向いている。

また、フレームワークを基に動画の企画や構成を組み立てることで、関係者間での共通言語化がしやすくなり、動画の分析や改善をするときの認識を合わせることができます。

 

 

 

1.「CATCH」ターゲットの心をつかみ、視聴継続の期待感を持たせる

1番目のCATCHパートは、動画の冒頭1~3秒でターゲットの心をつかみ、視聴を続ける気持ちになってもらうためのパートです。

例としては

・〇〇に悩んでいませんか?
・今の料金、高くありませんか?

などを興味を惹くワードを用いて1〜2カットで表現します。


商品がユーザーが自分ごととして動画を視聴してもらうためには、いきなり商品のベネフィットを伝えるのではなく、共感できる悩みや課題に触れることでより興味を持って視聴してもらう必要があります。

理想的には、寝ぼけていてもハッとするような、直感的なメッセージや、引っ掛かりを感じるワードなどで興味を惹くことです。
ただし、あまりにも都合が良すぎたり、過度に不安をあおったりするものは忌避されてしまう場合もあるためちょうど良いバランスを目指しましょう。

 

 

2.「APPEAL」ブランド要素やベネフィットを訴求する

2番目のAPPEALパートでは、動画広告の発信者がわかるブランドのロゴや商品のパッケージなどを見せつつ、ベネフィットをアピールしていきます。CATCHパートと連動し、CATCHパートの解決策や回答となる内容にするのが一般的です。

動画の基本構成としてAPPEALパートでは「最も伝えたい内容」を伝えるために、2~4カットをかけてしっかり訴求します。

point
動画広告として一般的なYouTubeのTrueViewインストリームやTrueViewコンテンツでは、スキップ可能になる5秒までの間に、CATCHパートとAPPEALパートが1カット以上入るようにしましょう。
スキップされてしまうことも想定して5秒以内にブランド要素を表示し、「誰」が「何」を伝えているのかアピールすることが大切です。

 

 

 

3.「MOTIVATE」不安を払拭できる内容で行動の動機付けをする

3番目のMOTIVATEパートでは、疑問の解消、不安の払拭、サービスの裏付けなど補足的な情報を取り上げ、行動への動機付けをします。

ユーザーボイス、満足度や売り上げなどの実績データ、商品の種類やサービスのプランといった価格に関する情報、期間限定キャンペーンの内容が代表的です。

point
内容が盛りだくさんだとユーザーの理解が追いつかなかったり、印象がぼやける可能性があります。
これだけは必要と考えられるものに留め、1~3カットで目安に構成することがポイントです。

 

 

 

4.「SUGGEST」動画視聴後の具体的な行動をすすめる

最後のSUGGESTパートでは、視聴者に期待する行動を、視聴者の目線で提案します。

例えば、
商品の紹介であれば、「まずはお得なスターターセットでお試し」
・サービスであれば、「WEB申し込みで+〇〇プレゼント」
・診断コンテンツなら「まずは00秒でできる◯◯診断を!」
・セール情報なら「00月までのお申し込みで50%OFF」
など、どうすればこうなる、といった具体的な提案を示すことでその後の視聴者の行動が変わってくるといわれています。

重要なのは、期待する行動をすることによって、「視聴者が何をどのように実施できて、どのような結果が得られるか」を、できるだけ具体的に示すことです。

 

 

動画尺に柔軟に対応する「AMS」や「AS」などの応用パターンも存在する

動画が短尺となるアウトストリーム広告などでは、CAMSのすべてのパートを必ずしも含めず、一部のパートを省略した応用パターンを用いて企画することもあります。

CAMSのフレームワークには動画の長さによって組み合わせを変えて運用できる汎用性の高さがあります。
CATCHを省き、冒頭からAPPEALパートを始める「AMS」や、さらに短くした構成ではMOTIVATEも省いて「AS」とする場など、
内容の訴求に欠かせないメインのAPPEALパートと、行動をすすめるSUGESTパートを残した「AS」が最もシンプルな構成です。

CAMSはこれらの4つのパートの組み合わせで多くの動画構成を展開することができるフレームワークであるため、動画の企画構成に役立ちます。

 

 

 

まとめ

フレームワークを使うことは企画構成に役立つ上に、制作時の意思疎通もしやすくなる

CAMSをはじめとしたフレームワークにはABCD・AIDASなど様々な考え方があります。
これらは動画の企画・制作中において、関係者間の円滑なコミュニケーションに繋がる概念でもあります。

例えば、「CATCHパートにこの内容を差し込みたい」「APPEALパートのにインサートを入れたい」のように、動画の「どの箇所」を「どう変えたい」がスムーズに伝えられるようになるでしょう。
動画の「どの部分」かを説明するのは意外に難しいものですが、関わる人が共通のフレームワークを基にコミュニケーションをとることで、絵コンテがなくとも、内容や修正の意図を疎通することができます。

商品を動画でアピールしたいとお考えの方は、まず動画のフレームワークを知るところから始めてみてはいかがでしょうか?

 

 

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