コラムColumn

折込チラシのメリットと上手な活用の仕方
【折込チラシを手にとって、行動を起こすまで】

Watanabe.Y

「ここ、明日オープンするのか」

いつも通る幹線道路沿いに、回転寿司らしき建物の工事をしているのは知っていましたが
オープン日を知ったのは、新聞に入っている折込チラシでした。

その折込チラシは、B4サイズの紙においしそうなお寿司の写真と価格が並んでいます。

「きっと口の中でとろけるんだろうな、マグロとウニおいしそう。
 えっ!この値段!?衝撃価格だ。
 カニもいい、ブリ食べたい、変わり種もいろいろある」

 

折込チラシを見るまでは、まったくお寿司のことなんて考えていなかったのに、今、心は注文モードです。

「オープンキャンペーンは、3日間か。よし、家族でいくぞ!」

 

 

 

これは、折込チラシを手にとってから行動するまでのパターンの一例です。

 

折込チラシが日本でできたのは、17世紀ころと言われています。
とても歴史の長いマーケィング手法です。
折込チラシは、新聞の朝刊に折り込まれるもの、家庭のポストに入れられる地域情報誌に折り込まれるもの、行政の広報誌などに挟んで配られるものと、いくつかの種類がありますが、その中でも新聞折込チラシは、戦後の高度成長期からバブル以降リーマンショックのころまで隆盛を極めていました。

 

 

かつては、各新聞とも毎日何種類もの折込チラシが入っていたものですが
インターネットの広がりとともに、新聞自体の購読件数が下がっていること、購読者が全体的に高齢化してきているということもあり、徐々にその利用業種や頻度は下がりつつあります。
それでも、ネット広告とは異なる媒体力をもち、その効力はまだまだ大きいものがあります。

ここでは、時代とともに変遷をたどってきた新聞折込チラシの、いまだ衰えないメリットについて見ていきます。

 

1. 埋もれにくい広告媒体

今の時代、興味のあること・知りたいことは「検索」をして調べるのが当たり前になっています。
検索の繰り返しの結果、わたしたちがネットを見ているあいだ、スマホやパソコンには一日で何十という広告が流れつづけています。
そのため、ネットでは広告過剰状態。広告をみても、認知しないという思考傾向がうまれてきます。

そんななか、まず知ってもらうといういちばんの扉の役目として活用できるのが、折込チラシです。
折込チラシは一日の枚数自体が少なく、実際に手に取って目にするものなので、画面上の情報よりも感覚的に認知する確率が高く、記憶に残りやすいのです。

実際に手に取られ「興味を引いた」折込チラシは、数日間取り置きされ、何度も目にすることになります。また、家庭内で家族が目にすることも多いので、共通の行動へ結びやすくなります。

 

2. ターゲットが絞りやすい

新聞購読の平均年齢は、60歳代。

いま一番活気があり、お金を比較的自由に使える年代層です。
それから、家計を切り盛りする主婦層は折込チラシの関心度が高いです。

この主婦・ファミリーと高齢者向けの商品サービスの告知への活用は効果が期待できます。

このことに加えて、地域密着度も外せないメリットです。
市町村単位はもちろんのこと、もう少し細分化したエリア設定も可能なことから、飲食店・スーパー、学習塾・カルチャースクール、美容室・エステサロンといった居住地近くの店舗の情報は魅力的であり、行動に結びつきやすくなります。

 

3. タイミングを狙って発信できる

知覚的に刺激があり、地域密着であることからも、その効果には即効性があります。
「本日から開催」「明日から3日間」「週末のイベント」といった具合に、ピンポイントでのタイミングに向いています。

さらに、期間限定のメリットをつけることでその効果は高まります。
「今月末までにご来店の方には、〇〇〇〇プレゼント!」
ネットをからめて、「今日か一週間以内にLINE登録してくれた方に、クーポン差し上げます」

他にも、特別フェア、新商品売り出しなど、すぐに結果をだしたいときに、狙ったタイミングでの宣伝に力を発揮します。

 

 

 

折込チラシのデメリット

チラシを見て興味を持った人に対しては、大きな効果が期待でき、地域の絞り込みも比較的できやすい媒体ではありますが、一方で年齢や性別、手に取る人の嗜好などでの絞り込みはできません。
また、あくまでも紙ベースなので、そこに表現できる内容量には限界があります。
紙のサイズを大きくすれば、情報量も増えますが、それだけ印刷料も折込代もアップしていきます。
手にとってもらう確率をあげるために、インパクトをもったデザインにすれば、おのずと盛り込める要素も減っていきますので、情報の訴求度という意味では下がっていきます。

 

こうしたデメリットを少しでも解消するためにも、折込チラシとネットの併用が、これからの販促展開のポイントです。

情報量も多く打ち出せるということで、単にウェブサイトを作ったとしても、そこにたどり着いてもらわなければ、そのサイトは活きてきません。
「検索してたどりつく」のは理想ですが、その情報をつねに探していて、積極的に行う人ばかりではありません。
冒頭のように、何気なく手にとってから興味を引き、行動に結びつく潜在顧客へのアプローチもマーケティングにはとても大切な要素です。

 

だからこそ、未知の人に知ってもらうといういちばんの扉の役目を果たすのが、折込チラシになります。

 

実際、同じ店舗の商品でも、折込チラシだけ、ネットだけといった単体利用よりも、折込チラシとネットの併用では売上が2.5倍から3倍も異なるといった研究結果もあります。

 

折込チラシから必ずネットへの導線をつくる。折込チラシを入り口に、ネットで十分な情報展開をし、問い合わせや販売へつなげる。
また、ネットによって、その後のアプローチも行っていく。
こうした仕組みづくりをしていくのが、折込チラシの上手な活用の仕方になってきています。

 


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