アカデミック・スキルの学びが、人生を豊かにするならば 【福島大学教育推進機構・アカ本】
Watanabe.Y
「大学を出た人は、アカデミック・スキルが身についている!」
「・・・・」
大学を卒業して30年も経つと、アガデミック・スキルという言葉があったことすらうる覚え。
当社で福島大学の「はじまる大学生活の羅針盤・アカ本」(アカデミック・スキルが学べる本)を制作させていただき、このアカ本についてのブログを書くにあたって、あらためて「アカデミック・スキルとは?」を調べてみることにしました。
せっかくなのでわたくしの母校・法政大学では、どういう定義をしているのかを見てみたいと思います。
アカデミック・スキルとは「知識と思考をテーマのもとに表現する一連のプロセス」と書いてあります。
ふむふむ、むずかしい。
以下、引用です。
すなわち
1)テーマの設定
2)情報・資料の評価
3)情報・資料の入手
4)情報・資料の整理と分析
5)情報・資料利用におけるルールの遵守
6)思考と結論(意見の筋道をたてた展開)
7)文章化・口頭発表を的確に行う能力
を指しています。
アカデミック・スキルは、学士課程が学生に与えるべき重要な能力であり、卒業後の長い職業生活において信頼される仕事を行うため、あるいは生涯にわたる学習生活を豊かにするための基本ツールなのです。
このスキルを習得するために、大学図書館は、貸出・返却中心からサービス・サポート中心の学生の主体的な学習を促す学習支援機能を高めています。
なかなかすごいスキルです。
信頼される仕事をするためのもの。
学習は一生涯つづくもので、その学習生活を豊かにするためのもの。
なるほどー。
福島大学に話を戻しましょう。
実は、冒頭の福島大学「はじまる大学生活の羅針盤・アカ本」(アカデミック・スキルが学べる本)の前に、数年に渡り「学びのガイド 〜 図書館でつながる、ひろがる。」という小冊子制作のお手伝いもしていました。
この冊子の目的は、大学図書館のサービス・サポート機能を周知するためで、
「学びナビゲーター」と呼ばれる学習支援者の活動や図書館の活用法を一冊にまとめています。
こうした大学図書館のアカデミック・スキル習得支援活動の一環として、今回の「はじまる大学生活の羅針盤・アカ本」(アカデミック・スキルが学べる本)があるわけです。
この「アカ本」は、アカデミック・スキルの中でもレポートの書き方に焦点を絞っています。
01 レポートとは何か
02 執筆の準備
03 文献・資料・データの探索
04 文献・資料の使い方
付録〈脱NGレポートへ向けて〉
付録以外は、担当の先生と当社での作成となりました。
「章だて、台割り、見開き完結、視覚でわかる」といった構想自体は先生側にありました。
「どう原稿をつくっていったらいいかなぁ」という言葉を受け、さらにヒヤリングをし、先生の好みやお互いに動きやすい方法を探り、ページフォーマットをワンパターンお作りしました。
できたフォーマットは先生の感触もよく、どんどん進めていくことができました。
クリエイティブのお仕事では、こうしたお互いの思考を読む、相手のもっている材料によってやり方を変えるというスキルが必要です。
アカデミック・スキルと同じように、クリエイティブで生きていくためのクリエイティブ・スキルですね!
特に最初のヒヤリングは大事で、ここでしっかり意思疎通ができて、課題解決の糸口がみえると、制作途中で大きな構成・デザイン変更などは出ず、また、依頼者とクリエイター間でお互いにアイディアが出て、いい化学反応が起きていきます。
結果よりよいものができていくということです。
大学入学したての学生でもうまく使いこなせるよう、全体的には、わかりやすく、親しみやすいページデザインを心がけました。
付録コンテンツ8ページ分は、学生さんが担当。
初回学生さんを交えたミーティングを行い、盛り込みたいコンテンツのヒアリングからスタート。
ページ配分や大まかなレイアウト、原稿の土台について話し合いました。
コロナ禍の活動で原稿入りがだいぶ遅れることもありましたが、事前に内容を共有できていたこともあり、初校〜校正〜校了までの流れは非常にスムーズでした。
最終校正ではオンラインミーティングで直に作業画面を見ていただきながら、配色などの細かい調整を行うことができました。
この仕事を通じて、一人でも多くの学生がアカデミック・スキルを身につけ、一生涯学習しつづけることで人生を豊かにしていけるといいなぁと、心から願っています。
福島カラー印刷の事例にも掲載しています。
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