インターネットの次に来る世界と、これからのものづくり
Watanabe.Y
デジタルテクノロジーはすさまじいスピードで進化しているわけですが、
これからの時代、私たちの仕事や生活はどこへ向かっていくのでしょうか?
世界的思想家ケヴィン・ケリー氏の著書『〈インターネット〉の次に来るもの』(2016年発行)には、今後30年の間に不可避的にやってくる「12の未来の流れ」が描かれています。
そのエッセンスをやさしくコンパクトにまとめましたので、これからわたしたちが向かう先を、ぜひ一緒にイメージしてみてください。
デジタルテクノロジーが向かう「12の潮流」
1.なっていく(BECOMING)
すべての製品や技術は、一生「未完成のまま」アップデートし続けます。昨日までのやり方にしがみつかず、常に新鮮な「初心者」の気持ちで変化を楽しむ姿勢が大切。
2.認知化していく(COGNIFYING)
電気や水道があたりまえになったように、これからはあらゆるモノに「AI(人工知能)」がプラスされ、溶け込んでいきます。身構えず、便利な道具として味方につけていく。
3.流れていく(FLOWING)
音楽をCDという「形」で所有していた時代から、配信という「流れ(ストリーム)」に浸る時代へ。情報やサービスは一箇所に留まらず、常に動き続けるものに変わっていく。
4.画面で見ていく(SCREENING)
人類は本などの「文字の民」から、あらゆる場所がディスプレイになる「画面の民」へ。パッと見て伝わるデザインや、直感に響く表現の価値がこれまで以上に高まる。
5.アクセスしていく(ACCESSING)
モノを「買う(所有する)」ことよりも、スマホから数タップで必要なときだけ「利用する権利(アクセス)」を持つほうが豊かで身軽、という価値観へシフトしていく。
6.共有していく(SHARING)
一人の天才が秘密で作るより、ネットで無数の人々が知恵を共有し、力を出し合って作ったもの(Wikipediaなど)のほうが、圧倒的に強力な資産になる時代。
7.選別していく(FILTERING)
情報が無限に溢れる世界では、「おもしろいものを作る人」と同じくらい、その人にぴったりな情報を届ける「フィルター(選別)」の役割が、最大の価値を持つ。
8.再構成していく(REMIXING)
ゼロから新しいものを作る必要はない。すでにあるおもしろいアイデアや優れた技術をバラバラに分解し、新しく「組み合わせる力」こそがクリエイティビティ。
9.相互作用していく(INTERACTING)
画面をポチポチ押すだけでなく、VRなどを通じて体ごとデジタル世界に入り込む時代へ。相手の反応を見ながら自分の動きを変える、キャッチボールのようなコミュニケーションが主流になる。
10.追跡していく(TRACKING)
スマートウォッチが健康を見守ってくれるように、すべての行動がデータ(記録)になり、自分を助けてくれる。仕事のプロセスを客観的に「見える化」することも、質を高める近道。
11.質問していく(QUESTIONING)
AIが瞬時に答えを出す世界。そこで一番価値を持つのは、正しい答えを知っている人ではなく、誰も気づいていない「面白い質問(優れた問い)」を立てられる人。
12.始まっていく(BEGINNING)
これらすべての変化はバラバラではなく、ひとつの大きな未来へ向かう同じ流れ。わたしたちは今、その新しい世界の「始まりの1秒目(オープニング)」に立っている。
この12の流れを眺めていると、未来は決して怖いものではなく、工夫次第でいくらでもおもしろくしていけるものだとワクワクしてきます。
ただ印刷物や制作物を作るだけでなく、あふれる情報の中から「お客様が本当に求めているものは何か」をていねいに見極め、新しいアイデアと掛け合わせて形にしていくこと。それが、これからの時代に当社が果たしていく役割なのだと感じています。
