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消費パターンは「多様化」ではなく「画一化」

雑記

2014.07.15

変わる力 セブンイレブン的思考法
鈴木敏文 著
読みました。

こんなことが書いてありました。

よく専門家が、「最近の消費活動は多様化してきた」とか「個性の時代だからカスタマイズされた商品しか売れない」などと言いますが、お客様の一番近くで商売をしている私たちの肌感覚として、日本の消費スタイルほど「画一化」が進んだ国はありません。

市場のめまぐるしい商品変化を見ると、いかにも、消費者のニーズは多様化しているように思えますが、実際はさまざまな商品が売れているのではなく、特定の商品にだけ人気が集中する傾向が強い。消費が「多様化している」とは言えません。

さらに最近は、ソーシャル•ネットワーキング•サービス(SNS)を通じて人気商品が口コミで話題を呼ぶことが多く、売れるものがますます集中します。日本の消費パターンの「画一化」は、今後も進んでいくと見ています。

突き詰めて考えてみると、画一化の背景には、日本人の所得の幅がアメリカなど、諸外国と比べると狭いことや、義務教育制度があるため国民の“文化レベルの格差”が小さいといった、日本独特の経済的、文化的な特性が関係しています。こうした「本質」を理解せずに、扱う商品アイテム数をどんどん増やしてあけば、言うまでもなく、個々の商品のケアが十分にできなくなり、欠品を招き、機会ロスを招いてしまいます。

お客様の心理を読み、ニーズをつかむときは、表面化している事象だけでなく、その背景にまで目を向けなければなりません。常に問題意識を持って社会をみつめなければ「本質」は見えてこないのです。

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