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歩を「と金」に変える人材活用術

雑記

2016.08.23

歩を「と金」に変える人材活用術 盤上の組織論
羽生善治・二宮清純 著 
読みました。

歩のない将棋は負け将棋、いつか「と金」で大暴れ
北島三郎の歌のフレーズにあるように、将棋の駒と人が重ね合わせてみられることも多いです。

こころに残ったページ、以下に紹介します。

「一般企業や組織にたとえるなら「歩」はヒラサラリーマン。将棋において「歩」は前にしかいけない。それも進めるのは一マスだけ。斜めはもちろん横にも後ろにもいけない。与えられた仕事はきわめて限定的で、おもしろみに欠けると言えば、確かに面白みに欠ける。
それでいて危険にさらされる確率は他の駒に比べると、はるかに高い。なにしろ戦いの最前線にいるのだ。捨て石ならぬ捨て駒にされることもしばしばある。もし将棋の駒にも感情があれば「この仕事は割に合わないよな」と仲間同士でグチをこぼしあっているはずだ。
しかし、優秀な司令官の手にかかれば、ある意味、これはどやり甲斐のある仕事はない、と言えるかもしれない。敵陣深く進入し、「と金」となって相手をカタストロフに陥れることができるのだ。
要するに「深く」を生かすも殺すも司令官の腕次第。ただし、盤上の小窓違って、人間には感情もあれば欲望もある。それを理解せずして、最前線の兵士たちをつかいこなすことはできない。
羽生さんは、誰よりも「歩」の存在価値を理解し、擬人化することで彼らのプライドを重んじている棋士という言い方もできるだろう。だから羽生さんが率いる盤上の組織は強いのである。」

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