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正論を言うとき、自分の目線は必ず相手より高くなっている

雑記

2014.09.20

あなたの話はなぜ「通じない」のか
山田ズーニー 著
読みました。

正論について書かれた箇所がおもしろかったです。以下。

正論を拒むのは、人間の本能かもしれないと私は思うようになった。
正論は強い、正論には反論できない、正論は人を支配し、傷つける。
人に何か正しいことを教えようとするなら、「どういう関係性の中で言うか?」を考えぬくことだ。
それは、正論を言うとき、自分の目線は、必ず相手より高くなっているからだ。

教えようとする人間を、好きにはなれない。
相手の目線が自分より高いからだ。
そこから見下ろされるからだ。
そして、相手の指摘が、はずれていれば、それくらいわかってる、バカにするなと腹が立ち、相手の指摘があたっていれば、自分の非が明らかになり、いっそう腹が立つ。
望んでもいない相手に、正論をふりかざすのは、道行く人の首根っこをつかまえるような暴威だ。
まして、あなたと対等でいたい、あなたより立場が上でいたい、と思っている相手なら、無理やりその座から引き摺り下ろし、プライドを傷つけ、恥をかかせる。
だから、相手は、あなたの言っていることの効能を理解するよりずっとはやく、感情を害してしまう。
理性より感情の方が、ずっとコミュニケーションスピードが速い。
相手は、あなたを「自分を傷つける人間だ」と警戒する。
正論をかざすことで、あなたの「メディア力」は下がってしまう。
先にメディア力ありき、相手は、そういう人間からの言葉を受け入れない。
だから、あなたの言う内容が、どんなに正しく利益になることでも、なかなかうまくことが運ばないのだ。
言葉は、関係性の中で、相手の感情に届く。

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