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散歩道のアジサイ

2009.06.25

毎朝会社のまわりを散歩しています。今は、アジサイがいっぱいです。
アジサイをみると毎年思い出すことがあります。

わたしが20才代後半のころ。
仕事もプレイベートも、なんだかとても疲れてしまって。
見えない将来への不安、見えてしまった未来の限界。。
ここではないどこかへ行ってしまいたい、なんて思っていた時期。
珍しく父とふたりきりで食事に出かけることになり、
会話らしい会話もないまま、黙々と食事をしていたとき。
「テレビでやってたんだけど、、」といって父が話をしてくれたのが、
アジサイで命を救われた男性の話でした。
その男性は、40代でリストラに合い、家庭でも不幸が続くなど、
生きることに絶望していました。もう死んでしまいたい。。
庭を眺めると、静かな雨のなかで咲くアジサイ。
その姿がこころに沁みてきたそうです。
彼はその後、アジサイの研究をはじめ、没頭するうちに、
生きる希望を再度見いだしていった、という話でした。

そして父がわたしに一言。「からだにだけは、気をつけろよ…」

あれから15年くらいが経ちます。
なにも変わっていないようで、なにもかも変わってしまったようで。
アジサイは年を追うごとに、キレイに見えるようになり、
こころに沁みるようになってきました。
20才代では見えなかったことや言葉以外で伝わる慈愛のようなものも
少し深く理解できるようになってきました。
辛いとき、苦しいとき、どんなときでも、生きているかぎり、
だれかは、自分のことを見ていてくれるものなんですよね。

白いアジサイ

白いアジサイ


赤いアジサイ

赤いアジサイ

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