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ふくしまのいろ6  おおうちじゅく

Watanabe.Y

ふくしまのいろ6
おおうちじゅく

地域文化と想いを継承する茅葺きの色
下郷町 大内宿の茅葺き屋根

寄棟造(よせむねづくり)の茅葺(かやぶ)き屋根の民家が建ち並び、江戸時代の宿場の面影を残す大内宿。
参勤交代の大名も通った重要な街道だったが、丈夫なトタン屋根に葺き替える家が増え、通りの姿は様変わりしていった。
それを憂えた当時の町長や役場職員が住民を説得して茅葺き屋根に戻し、観光資源として活用するようになったという。
葺き替えたばかりの茅かやは、わずかに赤みを帯びたくすんだ黄色のすすき色だが、年月を経るにつれ枯れた萱かや色へと変わり、そのグラデーションが町なみに変化をつけている。
大内地区には「結(ゆい)」と呼ばれる相互扶助制度が残り、『大内宿結 の会』会員が屋根葺きに携わっているほか、地域コミュニティの中心組織として、祭りや年中行事の継承に協力している。
『売らない・貸さない・壊さない』をモットーに古民家の保存に努める大内宿保存会では、屋根を葺く材料のすすきの育成や刈り取りも行っている。
地元の人々が守り続けている茅葺きの色は、この土地の文化そのものの色だ。
(取材協力:大内宿結の会)

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