ふくしまのいろ4 しらかわだるま
Watanabe.Y
ふくしまのいろ4
しらかわだるま
幸せな未来があふれる、希望の紅色
白河市 白河だるま
江戸時代の絵師・谷文晁が描いた図案がモデルとされる白河だるま。
白河藩主松平定信が城下の殖産を目的に始めたものといわれ、毎年2月11日に開かれるだるま市では、昨年のものよりも大きいだるまへと買い替え、繁栄を祈願するのが習わしだ。
白い胡ご粉ふんを塗った型の上から全体に紅を、顔の部分はさらにその上から白を塗る。
眉毛は鶴、鬢びんは亀、あご鬢は竹、耳鬢は松・梅を表すといわれ、今でも一つひとつ手描きにこだわり作られている。
だるまが紅色になった理由には、達磨大師が身につけた緋ひの衣という説、魔除けの色が由来など諸説あるが、だるま市で賑わう人々の往来を見れば、白河だるまの紅色が、幸せな未来を予感させる色だというのは間違いないだろう。
(取材協力:渡辺だるま店)