「引き際の美学」 人間の弱さも欠点も
Watanabe.Y
「引き際の美学」川北義則 著
読みました。
印象にのこった一節。
「ことわざには、反対の意味をもつものが少なからずある。「武士は
引き際に関しては次のようなことわざがある。
「立つ鳥 跡を濁さず」
「あとは野となれ 山となれ」
去るものは、きちんと片づけしてから行くものだ、といいつつ、あ とのことなんか知ったこっちゃない、と開き直る。いったいどっち なんだと、いいたくなるが、ここが日本人の特徴で、同じ人間が時 と場合によって使い分けるのだ。
引き際は人を試す。引き際は人を大きく成長させる契機にもなるが 、同時に隠れていたその人間の弱さや欠点もあらわにする。誰もが 見ないフリをしながら、周囲はその人がどんな引き際かを見ている のだ。」