「まいみん彩」の現場
Watanabe.Y
福島民報・毎日新聞に折込と店頭設置型の媒体、くらしイロどる地域密着型情報誌「まいみん彩」。ちまたで人気の「地域密着型」ですが、「まいみん彩」は女性3人により、「だいすきな街だから、もっとたくさんの人に自分の住んでいる街を知ってもらい、だいすきになってもらいたい」という思いで作られています。
まいみん彩のこだわり・強みは?
──掲載者と読者に共感してもらえる紙面作り
山口(編集長):街のホントに小さい店もみなさんに紹介したいという思いです。気がねなく行ってみて、実際行ってよかったと思ってもらえるお店を紹介しています。人とお店の架け橋ですね。特に私たち3人はみんな食べ物が好きなんです。おいしいお店はもれなく皆さまに知ってほしいと思っています。
かわいいものをかわいく。素敵なものを素敵に、素直においしいものをおいしくを伝えたいと思っています。掲載されるお客様にも写真がきれいだよねと褒めて頂きますが、自分たちが見ても「かわいい」「おいしそう」と思えるようにしています。そして写真だけでなく、そのお店の方々の想いやこだわり、エピソードなどを伝えて、読んでくださるお客様に共感してもらえたら…と思っています。
──しっかりとしたお客様
増子(副編集長):郡山では情報誌やフリーペーパーというと設置型かポスティングがほとんどなので、新聞折込と設置の両方というのは強みだと思います。媒体にお店情報を掲載するというのはお店の価値を示すものです。だから紹介するお店には、ここにこういう想いでお店をやっている人がいますよ。ここにこだわった商品・サービスですよ。と少しでも皆さんに知ってもらいたいとう気持ちです。
新聞折込は言うまでもなく新聞を購読している方に届けられます。新聞を取っている家庭は経済的にも、教育レベルも高いと言われます。そういった読者が多いところが、新聞折込の強みであり、まいみん彩もしっかりとしたお客様が読んで下さっているので、質のいいお客様につながっていると思います。
仕事でのやりがいは??
──「作業」ではなく「仕事」
増子:まいみん彩を見てくれるお客様から「主婦の気持ちをグッとさせる内容がいっぱい」とお言葉をいただきます。月々にあった特集を組んで季節感を出すようにしたり、お料理のレシピや健康情報などのコーナーが充実しているからだと思います。
特集は、毎月違うページを一から作成するので大変ですが、掲載するお客様からの喜びの声や、読者からの「行ってみたい」「行ってよかった」という声を聞く事ができるので頑張れます。毎月毎月まいみん彩を作っていることに変わりはないけど、毎回内容が違うので「作業」にはなりません。「作業」ではなく「仕事」、これって大事だと思うんです。わたしたちが納得できるモノを作らなければ、お客様も納得するはずがないですから。
──わたしを動かすパワーはお客様
渡辺:営業から取材・撮影・原稿作成まで一人が全部対応するので、お客様との関係が密接したものになり、また載せるねと言っていただけます。
広告の話だけじゃなく、お店のことや地域のことを相談したり相談されたり、いろいろな情報を教えていただきお客様といいおつきあいができています。つい時間を忘れてお話してしまいます。最近掲載されたお客様からのエピソードで、お店移転のことを知らなかった方が、15年ぶりにまいみん彩の切り抜きを持って来店されたそうです。掲載されたお客様が載せてよかったと感激されて私もほんとうにうれしくなりました。本当にいいお客様が多いんです。だから応援したいって思います。その想いがわたしを動かすパワーになっています。
女性3人だといろいろ大変じゃないですか?
──3人が絶妙ないいバランス
渡辺:そう思いますよね(笑)3人よりは2人とか4人の偶数がいいと言いますよね。でも3人でいいバランスが取れています。編集長の山口さんとわたしは話し出したら止まらなくてうるさいくらいで、副編集長の増子さんが二人にセーブをかけてくれます。なのでしっかり者の増子さんはスケジュールや工程の管理をしてくれ、編集長の山口さんはアイデアやセンスが豊富なのでデザインなどで困った時はアドバイスをもらいます。わたしは2人より企画・編集の経験は浅いのですが、固定概念にとらわれず今まで掲載されてない職種のお客様との関係を築いています。
決めたわけではないけど、それぞれを理解し、お互いの強みを活かして弱い部分をおぎないあっているので、うまく回っています。困ったときはお互い助け合い協力し、毎月発行するたびに成長しています。
これからのまいみん彩について
──忘れもしない震災復旧号
山口:お客様に「明後日の新聞折込に入ります」と、できたばかりのまいみん彩3月号を届けていたときに震災にあいました。4月号はどうしようか悩みました。休刊ももちろん考えました。でも、「4月号はどうするの?」とお客様からも声をかけていただき、4月号を発行することに決めました。渡辺さんが言っていたように本当にいいお客様が多く「○○さんの役にたつなら」「こんな時じゃないと役にたてないから」とたくさんのお店から声をかけていただきました。まだ再開してないお店も多い震災から1カ月後に、4月号が発行となりました。休刊する媒体が多い中の発行だったので評価はさまざまだと思います。ただ「まいみん彩良かったよ」と声をかけて頂き、発行を決めて間違いではなかったと感じる事ができました。避難所にも届けて、「ここ行ってみたいね」「おいしそうだね」と声をかけていただきました。震災復旧号は5月号まで続きました。
いろいろな方の協力と支えがあって、まいみん彩ができていると実感しました。震災という大きなものを乗り越えて、これからも元気な福島県であるために、わたしたちは今後もお店とお客様をつなぎ、お客様とお客様をつなぎ、わたしたちもお客様とつながれる、そんなまいみん彩を作っていきたいと思います。
[取材]営業部 総務課:國嶋邦子