変革は、どうしてこれほどまでに難しいのだろうか。

Watanabe.Y
宇多川元一さんの著作「他者と働くー『わかりあえなさ』から始める組織論」を読んだとき、わたしにとっては新しい視点でとても興味深く読みました。
そして、昨年2024年に発行された「企業変革のジレンマ」もおもしろく、今の当社にとっての指南書となるものだと感じました。
「構造的無能化」
こわい言葉です。
必要な変化や自発性が滞るのは何故?
でも、どんな組織でも起こりうること。
当社でもかんたんに起こってしまうかもしれない。
著者の最後に言葉がさらに印象的です。
変革は、どうしてこれほどまでに難しいのだろうか。
それは、変革することには合理性がないからだ。
変革とは、そもそも未来の利得のために幻を追うようなことだ。企業や社会の未来のために行うのが変革である。そこには現在の地点での合理性はない。このままでは未来は苦しいとわかりつつも、事業が継続できてしまう現時点において、未来のために変革を行うことに合理性はないからだ。一方で、変革には常にリスクがつきまとう。
変革とは、現在の事業の価値基準や自分に対する評価基準を越えようとする行いである。
自分が変革に踏み出しても、それが誰かから正当に評価されるとは限らない。人々から後ろ向きな評価をされることもあるかもしれない。失敗すれば、周りにどう扱われるかもわからない、時にとても危険な行いである。
さらに、変革には苦しさがある。
なぜなら、目の前の仕事の様々なルーティンの外側を駆けずり回らなければならないからである。
それは、道なき道を切り拓いていく行いである。思ったように動かない組織、動いてくれない人々に、動いてもらうようにするための道筋を考え、実行し続けなければならないときもあるだろう。いや、そういうことの連続かもしれない。
当社も今大きく変わろうとしています。
次の世代のためにも、自分ができることをやってけばいいと信じて。