さくら Watanabe.Y 2014.04.11 # 雑記 茨木のり子の詩集をもらいました。 その中の一編です。 さくら ことしも生きて さくらを見ています ひとは生涯に 何回くらいさくらをみるのかしら ものごころのつくのが十歳ぐらいなら どんなにおおくても七十回ぐらい 三十回、四十回のひともざら なんという少なさだろう もっともっと多く見るような気がするのは 祖先の視覚も まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう あでやかとも妖しとも不気味とも 据えかねる花のいろ さくらふぶきの下を ふらふらと歩けば 一瞬 名僧のごとくにわかるのです 死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と 前の記事へ 一覧へ 次の記事へ 関連コラム もっとコラムを読む 2024.03.22 郵便ポスト削減から見える兆し Watanabe.Y 2024.03.15 奥付は本のエンドロール。多くの人の働きがあっての物づくり Watanabe.Y 2024.03.08 時間の流れでもたらされる変化で、当時ほど共感できなくなる Watanabe.Y 2024.03.01 朝日新聞「先輩からの提言」2024年 Watanabe.Y 2024.02.16 誰かと一緒に同じ美術品を観るということ Watanabe.Y 2024.02.02 クラウドワーカーさんが増えています。目標は100人。 Watanabe.Y もっとコラムを読む