次に来るメディアは何か 「ニュース・ペーパーとニュース・ビジネス」
Watanabe.Y
次に来るメディアは何か 河内 孝著
読みました。
「ニュース・ペーパーとニュース・ビジネス」
という項目の中にある文章
「新聞人の過ちの一つは、「News と Paper は不可分」という固定観念から抜け出すまでに、あまりにも時間がかかってしまったこと」
考えてみれば、「ニュースを発掘して確証をとり、編集し送り出す」という作業(コンテンツ・バリューの創出)と、「原料紙を買って印刷し、配送して読者に届ける」という仕事(生産・販売流通)とはまったく別のものなのである。
だから、コンテンツが紙に印刷された形で届けられるのか、テレビに映し出されるのか、インターネットで配信されるのか、または携帯でみてもらうのかは伝送手段の問題で、「ニュース・ビジネス」の本質ではなかった。」
———————-
2008年のトリビューン社の破産手続き申請以来、アメリカの新聞社の経営破綻は、留まるところを知らない。全米の新聞関係者労働者は約40万人で、12.5%が職を失っているそうです。
———————-
著者は、毎日新聞社の常務までした方。
日本の新聞産業の生き残り策として、以下をあげています。
産業構造の合理化、大手新聞社と系列テレビ局のより密接な連携。さらに、テレビ、新聞社、出版社の機能を中核に金融機関、商社、電機、通信大手など大企業が人材と資金を提供する企業複合体「日本型メディア・インテグレーター」での企業形態ではないか、と。